不妊用語集

●不妊治療の前に 【基礎体温表】

毎朝目覚めて起き上がる前に、婦人体温計(ふつうの体温計より精度が高いもの)を用いて、舌下で測る体温=基礎体温(BBT)を、グラフにしたものです。

排卵があれば、それを境に、グラフは低温相と高温相の二相性を示します。高温相になるのは、排卵後の黄体から分泌される黄体ホルモンが体温を上昇させる作用があるからです。

基礎体温表をつけることによって、排卵日の予測や、黄体機能不全の有無がある程度わかります。妊娠した場合は高温期が続きます。過激なダイエットや極度の痩せや肥満、ストレスは、基礎体温を乱す要因でもあります。

不妊相談に行くときには、2~3ヶ月基礎体温表に記入して、それをもっていくようにしましょう。

(大牟田天領病院婦人科部長 吉田 耕治先生監修)

●不妊ルームは基礎体温表についてこう考えます

「不妊ルーム」では患者さんに基礎体温表の記入の仕方を丁寧に説明し、その大切さを強調しています。しかし、残念なことに不妊治療の現場では、日を追うごとに基礎体温表をないがしろにされていくという傾向が顕著に認められます。これは、本当に残念なことです。

基礎体温表は、戦後日本人女性の知恵によって受け継がれてきたアメリカ由来の和魂洋才の産物です。私のすべての著書で、基礎体温表の大切さを強調しています。

基礎体温表を2,3ヶ月測定し、それを一枚の表にするだけで、卵巣の状態がシルエットのように写し出されてきます。そして、そのグラフを読み取るほんの少しのリテラシー(目利き)があれば、このままで良いのか、もうワンステップ踏み出すべきなのか、といった判断だけでなく、いつセックスをすればいいかという情報などが見えてきます。

「不妊ルーム」では、これまで基礎体温を測定する婦人体温計として、水銀柱のものを勧めてきました。しかし、残念なことに環境へ配慮から、水銀柱の体温計は日本から姿を消すことになりました。

電子の婦人体温計を購入するにあたって大切なことは、「安かろう、よかろう」と思ってください。毎日の基礎体温が記憶され、自動的にグラフ化されるなどといった高価の物を購入する必要は全くありませんし、かえって役に立たないと思います。なぜなら、基礎体温を紙の上に書き出すことによって、有益な情報を紙の中に書き込むことができるからであり、このことが基礎体温表をつける理由でもあるのです。

余談ながら、基礎体温表を記入しながら、その点と点を線で結ばなかったり、手帳に数字だけをメモとして記録しているという人もたまにみかけますが、これでは基礎体温表を有効に活用していることにはなりません。

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